「私がみつけた埼玉の自然」フォトコンテスト

2022年

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第37回「私がみつけた埼玉の自然」フォトコンテスト


審査員: 写真家 福田健太郎


  応募者数: 349名(会員: 182名、一般: 167名、高校生:0名)
  作品数:  776点(会員: 442点、一般: 334点、高校生:0点)


総評

 皆さんそれぞれの眼差しから、埼玉県の自然や風景、生きものの魅力をたくさん届けていただき、力作揃いの素晴らしいフォトコンテストになりました。ご応募下さいました皆さん、本当にありがとうございます。なかでも一番多く寄せられたのは鳥を写した作品で、選ばれた作品数にも反映されていますが、じっくりと観察し、見事な瞬間を捉えていました。これからも素敵な出合いを重ね、埼玉の自然を写真で残していただき、多くの人に見せていただけると大変に嬉しいです。

最優秀賞

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「百花繚乱」 荒井信明

 花々が咲き誇る風景は心が弾み、うららかな春の陽気に満ちています。奥行き感を生み出した構成が素晴らしく、彩り溢れる花風景の続く様子を伝え、華やかさと安定感をもたらしました。風光明媚さで終わらず、この地域の河川事業は埼玉県の歴史を語る上で大変に重要であり、その観点からも評価させていただき最優秀賞に選びました。


優秀賞


「実りの秋」 丹生義一

 深紅のヒガンバナにユニークな案山子が立ち並ぶ、今では珍しいはさ掛けの風景です。作業を進められている人の姿も見ることができ、実りの秋を迎えた喜びを想像しますと、自然と幸せな気持ちを覚えます。この美しい棚田の作品は、季節を変えてたくさんの応募がありました。これからも残り続けて欲しい埼玉県の風景です。



特選

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「浮遊」 新井房子

 舞い散った桜の花びらが水面に浮かび、またふたたび舞い踊っています。青白い光の中であることもムードを誘い、宵闇の密やかさに満ちた情景を映し出しました。カメラの設定をスローシャッターにして、円を描く水流の動きを写しています。このブレ描写も作品の印象度を高くした要因で、新井さんは的確な判断で撮影されました。



「初見参」 加藤祐三

 草っ原のような場所に現れたホンドギツネです。姿を見かけることは稀ですが、私たちの暮らすそばで、動物たちはたくましく生き続けていること加藤さんの作品から知ることができました。天気のよい日、逆光のライティングが素晴らしく、輪郭は輝き、凛とした表情が引き立っています。



「ダイブ」 小川邦江

 雛たちがジャンプ。水田に移動する瞬間をとらえた作品で、周囲の風景を適度に取り入れた画面構成が奏功しました。可愛らしい雛たちの小ささを誘い出していますし、生息する環境を写すことで、生きものと人の営みの関わりを伝えています。フレーミングの決め方も動きが感じられてよく、一瞬を逃さずしっかり撮影されました。



「微睡」 松澤廣和

 シラサギのコロニーを写した作品で、濃緑の木々に囲まれて主題が浮き上がりました。画面下には静止するシラサギ、画面上には横方向に飛翔する群れを抽象的なブレ描写としたことにより、静と動の印象的な世界を届けています。また、わずかな木々の隙間から、眩い暖色の太陽が見えて、よいアクセントになりました。


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