第28回「私がみつけた埼玉の自然」フォトコンテスト
審査員 山口 百希、芳賀 健二、池田 達也 (敬称略)
総評
芳賀健二
埼玉県には、こんなに繊細で素晴らしい自然があるということを、皆さんの作品を見て再認識させていただきました。これからも四季の自然の中に入り、よく見て、敏感に反応し、自然の美しさに感動するような、素直で柔らかな感性をどんどん磨いてください。写真を撮られるご自分が自然に感動しないと、見た人を感動させられるような作品は、なかなか作れないと思います。
一方いい作品なのに写真の基本である、ピントが甘かったり、露出が悪かったり、プリントの具合がいまいちだったりなどの、惜しい作品も見受けられました。写真の基本はしっかり押さえてください。また高校生の参加が非常に少なかったのが残念でした。次の世代を担う、若い人の参加を期待します。
応募者数:410名、作品数:910点(うち高校生1名1点)でした。
優秀賞
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「水面輝く朝」 藤原一樹「水面輝く朝」 藤原一樹
茜色のグラデーションが絶妙です。朝日、鉄橋、川面の色合い、そしてシルエットの人物と全ての条件が、この一瞬に凝縮した作品だと思います。以前から探されて、考えられていた場所なのでしょうが、まさに「写真の女神」がほほ笑んだ最良の一瞬を、上手に切り取っています。
「雨上がり」 須田一雄「雨上がり」 須田一雄
このような美しい形、色合いは、とても人の手では作れませんから、自然の造形の妙を感じます。切り取りを水面だけにされたことで、イメージが画面外へも広がります。また雨上がりでの、しっとりした色合いの感じを、的確な露出とシャープなピントで、実に美しく再現してくれました。
特選
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「桜散る川辺」 沖館 宏「桜散る川辺」 沖館 宏
長時間露光による、水面の花弁の流れは、何か日本の春の素晴らしさ、桜の美しさを象徴しているように感じます。人の視覚では絶対に見れない様子を、写真で的確に表現してくれました。動かない岩と、流れの動きの対比が見事だと思います。
「夕暮」 大澤秋良「夕暮」 大澤秋良
以前から狙われていた場所なのでしょうか。望遠レンズの圧縮効果と、トンネルのような構図が目を引きます。斜光線も効果的で、そこに自転車に乗った人を配置して一工夫されたことで、作品という料理の味がぐっと上がりました。
「水の流れ」 渋沢正一「水の流れ」 渋沢正一
ハスの写真はたくさん応募されて来ましたが、この作品はタイミングの良さと、発想の新鮮さを感じます。見慣れた場所、見慣れた被写体でも、撮影する視点を変えることで、今回のような作品が作れるということです。ほら皆さんの周りにも、被写体がたくさん溢れています。見つける目を養いましょう。