第42回埼玉県写真サロン入賞作品

2025年

HOME | 第42回埼玉県写真サロン入賞作品

第42回埼玉県写真サロン入賞作品


 応募者数 319名
 応募点数 単写真 679点 組写真 64点 合計 743点
 
 審査員 林喜一(県本部顧問) 渡辺英夫(関東本部委員) 並木昌廣(県本部長)

     

最優秀賞

【最優秀賞】「俺の頭だぞ!」小山憲一

 カエルの頭にトンボがひょいっと止まっている、とてもユーモアあふれる一枚です。カエルのとぼけた表情に思わず笑みがこぼれます。被写体の面白さだけでなく、確かな撮影技術と構成の巧みさで、不思議な魅力と親しみを兼ね備えた作品になりました。


朝日新聞社賞

【朝日新聞社賞】「わが町」入江一男

 作者が慣れ親しんだ、町の生活風景を4枚にまとめたものです。洗練された視点と無駄のないつながりでまとめ、写真の一枚一枚にも深みがあり、プリントの仕上がりにも統一感があります。フレームの外にまで続いているような広がりも感じさせ、郷愁とぬくもりを漂わせる作品です。



全日写連賞

【全日写連賞】「曲芸」高橋尚義

 紅白のホースの輪の中にボートがおさまる瞬間を捉えた一枚です。輝くしぶきが人物と響き合い、力強く躍動感あふれる構図を生み出しました。その瞬間を逃さない鋭いまなざしと巧みなフレーミングが良く、迫力のある作品になりました。


関東本部委員長賞

【関東本部委員長賞】「宵の灯り」一瀬邦子

 雨上がりの街に灯る明かりは、静けさの中に人の営みをそっと映し出します。ほのかな匂いや気配までもがにじみ、暮らしの物語を優しく語り掛けるようです。夜の訪れとともに広がるぬくもりなどが、見る人に静かな余韻を残してくれます。


優秀賞

【優秀賞①】「杜に舞う」榎本周二

 夜に撮影された風景の中で、遠くの鳥居と赤い傘の人物がとても印象的に描かれています。小さな配置でも存在感が際立ち、周囲に舞う光も幻想的でメルヘンな世界を作り出しています。詩情あふれる構成と雰囲気で心に残る作品につながりました。



【優秀賞②】「神話への誘い」小森有三

 遠い昔から伝わる祭りの様子を4枚の写真で表現しており、丁寧な描写と的確な構成で、古式ゆかしい文化と情緒を誰もが理解できる形で表現しています。郷土愛と誇りが伝わり、伝統の魅力を鮮やかに映し出してくれました。



【優秀賞③】「明日こそ」平田佐和子

 夜の明かりに照らされた空間での占師と客とのやり取りをリアルに描写しました。難しい撮影条件にもかかわらず、その場の雰囲気に自然に溶け込んでいて、その客の後ろ姿から、明日への希望めいた情感のある作品です。




【優秀賞④】「獲物を追う」髙橋清二

 カメラに向かって一直線に迫り来る鳥の鋭い視線を、正面から捉えた迫力の一枚です。獲物を狙う瞬間の緊張感と羽ばたきの動きまで鮮明に描写しています。シンプルながら力強く、見る者を圧倒する存在感があります。




【優秀賞⑤】「静寂」飯村康治

 雪景色をハイキー調でソフトタッチに表現しており、厳しい寒さの中にもぬくもりを感じられる描写が印象的です。タイトルに沿った見せ方で、作者の表現意図がよく伝わっていて、見る人の心に穏やかな余韻を残してくれます。




【優秀賞⑥】「無秩序」輪座克彦

 曲線美を生かした背景と、整理された色彩の強さが際立つ作品です。新時代を感じさせるような構成で、人物を控えめに配ししつつも未来を予感させます。造形的な美しさと、エネルギーを兼ね備えた印象的な一枚になりました。